”はじめての洋裁”針のサビを防ぐ!ピンクッションの作り方【コーヒー豆再利用】
針を持ちなれない人は、はじめに工作作りの延長でピンクッションを作ってみませんか?
洋裁に慣れない、針と糸を持ち慣れていない人が初めてつくるにはこのピンクッションは最適な作品です。
なにしろ縫うのは手縫いで1ケ所だけなのですから。
あとはハサミで切って、ボンドでくっつけてと工作を楽しみながらできる作品になります。
久しぶりに針と糸を持った方や、これから作品作りに取り組む方へ作ったらすぐに使える洋裁必需品を作ってみましょう。
ピンクッションの材料は廃材を活かし切る

私は洋裁をしながら一日1回はコーヒーを淹れて飲みます。
そのコーヒーかすがピンクッションに再利用できることを知ったのは以前お世話になっていた恩師のところにいったときに『ピンクッションの中にコーヒーかすを入れたらサビが来なくてとてもいいわよ。もう何年もこの針サビがこないのよ』と言われたからです。
気になって仕方がなくて、早速試してみることにしました。
あれからまだ4年(2021年7月)しか経っていないので、私自身のコーヒーかすの入ったピンクッションの成果はまだ実証として証明できませんが、確かに以前作った綿だけのピンクッションには、サビがついてきて針が抜けなくなり、使えなくなったことがありました。
ピンクッションに必要な「油分」

針をサビから守り、スムーズな針通りを保つためには、ピンクッションに適切な油分が不可欠です。
針は使用と保管の過程で、空気中の湿気や手の汗などの影響を受け、サビやすい金属製品です。サビた針は布を傷つけたり、作業効率を著しく低下させたりします。
この油分として昔から使われてきたのが、羊毛に含まれる天然の脂であるラノリンです。
ラノリンは化粧品にも使われるほど肌に優しく、持続的な油膜で針を保護します。
しかし、代用として油分の多い素材を使うこともあります。例えば、昔は自分の髪の毛を詰めることもありました。
そういえば昔のTVドラマで針仕事をしている母親が針で髪を搔いている姿を見かけたこともあったっけ。あれって針に油分を足していたってこと?

確かによく見かけたわね。髪に出る油分をうまく使って針の通りをよくしていたのかもしれないわね。

髪の毛に含まれる脂分(皮脂)や、食べ物ではごまを詰めて利用する地域もあったようです。
市販のピンクッションには、研磨剤とラノリンなどを染み込ませたウールや綿が使われています。
だから自分でワタを入れて作ってもサビがきてたんだ~!

適切な油分を含むピンクッションを選ぶか、自作する際に油分を考慮に入れることで、大切な針を長く快適に使うことができるのです。
- コーヒー豆かす
- ごま(期限切れのごまなど)
- 散髪屋で切った自分の髪の毛
遊びの延長としてピンクッションを作る
【あらかじめコーヒーを淹れた後の粉を乾燥させて水分を飛ばす必要があります。】
ハサミで布をまぁるく切って針に糸をとおして、並縫いをして、コーヒーかすを入れて、あとはペタペタのりを貼るだけ。
小さなお子様と一緒に遊びの延長で、楽しく作るピンクッションはいかがでしょうか?
どんな出来上がりになるのかを想像しながら、自分の好きな生地を使って自分ブランドのピンクッションを作ってみましょう。
はじめに自分の好きな布を使ってそれから準備にかかります。
小さなピンクッションを作るための材料(2個分)

- ペットボトルキャップ 1個✕2
- 布(10cm×10cm) 2枚(着なくなった洋服でもOK)✕2
- コーヒーかす(orごま) スプーン1杯分 ✕2
- ポリエステルわた 10cm四方✕2
- フリルレース 12~13cm 程度 ✕2
- はさみ(一部のりのついた布のちかくを切るので、裁断バサミはおすすめしません。文具用のはさみでGood)
- 輪ゴム 2個✕2
- 木工用(布用)ボンド(グルーガンでもOK) 1個
- 定規
作るときにはまとめて作れるため、2個以上でそろっている材料の最小限に合わせて作るとよいです。
例えば「ポリエステル綿は5個分くらいありそうだけど、ペットボトルキャップは3つしかないから3つ作れそう」といった感じです。
作る数を決めたら、その数分だけの他の材料があるかきちんと確認して
そろえてから作り始めるとスムーズに作成にとりかかることができま す。
また、接着ボンドを使うため、ひとつ作ってのりの乾燥を待つ間に、もうひとつの作品が作れるので2つ以上作成した方が時間に無駄なく次の作業にとりかかれます。
そのため今回は2個作ります
わざわざ買わない、あるものを使う
今回は、手芸用ボンドがなかったため木工用ボンドを使い、持っていたはずのポリエステル綿を使い切ってしまっていたため、以前使った端切れのキルティング綿をほどいて使うことにしました。


キルティング生地は中綿の他に表生地と裏生地に挟まれているため、キルティング糸を外して3枚別々にします。
わざわざ糸を解くのは面倒だと思いますが、10cm程度の大きさならばほどくのも簡単です。
表側からほどくとすぐに使うのは中綿だけです。(表生地はピンクッション用の布に使ってもOK)
作り方

今回のピンクッション用の布はまぁるく円を描いて切り取るだけの簡単な作り方です。
①まず、10cmの布を半分に折り(5cm×10cm)、その中心をまた半分に折ります(5cm×5cm)。

正方形になった中心を軸にしてまた半分に折り三角形の形にします。ちょうど中心から16等分になるような形です。

その中心から半径4cmに布をまぁるく切り落とします。

これを広げるとだいたいまぁるくなっています。

これがピンクッションの布になります
②切った布の端から1cm内側を針と糸で表からぐるっと一周並縫いをします

③次にもう一つの布を①と同じように折り曲げていき、今度は半径2.5cm程度の円を作ってハサミで切ります。
④次に中綿を切っていきます。中綿は約10cmくらいの円でまあるくきって その中にコーヒーかすを入れます。

ピンクッションの中には少し油分を含んだ髪の毛を入れるのが最適ですが、 最近では染やカラーしている髪も多いのでほとんど入れる機会がありません。
今回はコーヒーを入れた後の「コーヒーかす」がサビがつかずに効果があるとのことなので さっそく作ってみようと今回作成してみました。


⑤中綿でコーヒーかすをこぼさないようにつまみキャップのふたにかぶせます
⑥キャップをかぶせた状態で並縫いした布をかぶせ,キャップの周りにボンドをつけます。
⑦キャップと布が外れないように並縫いした糸を引っ張りしっかりとキャプに巻き付け輪ゴムで止めます。

待っている間に、2個目を作る(時間の有効活用)
⑧ボンドが乾くまで、2個目を同じ要領で作ります(1個しか作らない場合は乾くまでCofee break Time)
⑨次に⑦の輪ゴムを外してキャップのそとにはみ出した布をハサミで切り落とします。

⑩もう一度キャップの周りについた布にボンドをつけて残りの小さな布で今度は下から覆うようにくるみます。(布が小さいので並縫いはしません)

⑪⑦と同じようにキャップと布が外れないように輪ゴムで止めておきます。
⑫ここで2個目を同じように作ります
またまた1個しか作らない人はここでCofee break Time♪

()。
⑬⑨と同じようにキャップの部分からはみ出した布をハサミで切り落とします。
⑭最後にキャップの周り(底からかぶせた布とピンクッションの布の境目にもう一度ボンドをつけてから、フリルレースをつけて、輪ゴムで止めて乾燥するのを待ちます

完成です♪
少しの布でコーヒーかすを利用した針がさびないピンクッションの出来上がりです。
初めての方なら準備が整えば30分程度ですぐに出来上がります。
ぜひやってみてくださいね♪
応用編

次に少し大きめのものを作ってみましょう
作り方は大きく変わりませんが、ここではボンドは使わずすべて手縫いで行っていきます、
材料

材料も大きく変わりませんが、ここでは腕につけておけるピンクッションになるため、約18cmの12コールゴムを付けていきます。

※材料※
- キルティング布(表布と裏布)(直径15cm×2枚
- ニット布(直径15cm
- コーヒーかす 約6杯擦切り
- 12コールゴム18cm
- 厚紙直径6cm程度
- 針と糸
アーム型ピンクッション作り方

余談ですが、コンパスがなくて円が書けないときには瓶のふたをつかったり、下画像のようにペン二つをもって紙のほうを回せば円が簡単にかけるので好みの大きさに作ってくださいね。

右手はペンを持ったまま固定する。左手で紙を回して円を描く
今回は思いのほか薄かったため、5枚重ねて土台の板にしていきます。

綴じたらゴムを直径の中心をとおるようにして両サイドを縫い留めておく
このとき、輪ゴムの下側に腕がぴったりとはまるように長さを調整する
これで土台が出来上がります。

あふれる程度になるため、少しずつ糸を引いて布が裂けないように注意する。無理やり口を閉じようとせずにできる範囲で糸を閉じる。

このように別々に出来上がりました。


腕につけて使えるピンクッションは仮縫いにとても重宝します。固定せずとも使えるピンクッション作りにぜひ挑戦してみてくださいね♪

