【半纏リフォーム】今年の冬も着たい!愛着のあるものを長く着るための半纏補修方法|ri-haの洋裁部屋
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【半纏リフォーム】今年の冬も着たい!愛着のあるものを長く着るための半纏補修方法

さぶりん
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長年愛用してきたものがボロボロになってきました。しかし、寒くなってくるとどうしても愛おしくなってくるのが、この半纏です。

ここでは、長年使ってボロボロになってしまった、でも捨てられない大事な愛用の半纏を、試行錯誤して生まれ変わらせ,お直しして生まれ変えさせた半纏を紹介します。

まずはこちらをご覧ください。

こちらは赤と白の刺し子の刺繍が全体的に施された、実に見事な「半纏(はんてん)」です。

パッと見ではわかりにくいかもしれませんが、襟周りやポケット口など、摩擦の多い箇所がかなり擦り切れて破れかけています。

これらを元の状態に修復するために、どのような手法が最適か、これから検証を進めていきたいと思います。

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破れ箇所の確認

1 襟の破れ

暖かい半纏は、夜にしっかり首を覆って隠すように、羽織るように着ているため、首のところがどうしても擦れてきます。

首と半纏の襟元の別珍(べっちん)との擦り切れが激しいために、襟の一番外側である別珍の部分にかなりの擦り切れが目立ちます。

2 ポケット口の破れ

次に目立つのがポケット口の破れです。

特に右側のポケットは、おそらく右利きの場合、ついつい手を差し込みがちになるためか、ポケット口の擦り切れや破れがかなり目立ちます。

3 糸引き

赤と白のコントラストが美しい模様になり、とても綺麗な一つの柄として形が彩られています。しかし、手前は所々で糸が引いてしまっており、このようにボロボロな部分が余計に目立ってしまい、柄の右側は赤色が引けて糸がなくなっています。

ポケット口布の補修の方法

1・ポケット布と襟布をほどく

ここでは、ポケットの部分の別珍の補修を中心に書いていきます。

まずはじめに、それぞれ襟布とポケット布を外していきます。

外した布をしっかり折り目をとって、アイロンで広げていきます。

2・襟布は縦に2等分に切り開いておく

外した襟布を中心から縦にハサミで二等分にしていきます。

すり切れているのは、ハサミを入れた襟の中心の位置になります。ところによっては既に擦り切れて襟が前後で離れている所もあります。

ポケット布をほどいてみると中心が擦り切れてこちらも真ん中がぼろぼろになっていますが、ポケット布の中心は切らずにそのまま縫い代だけを広げておきます。

3・ポケット布と襟はしの一部を交換する

ポケット口布

ポケット口布も半纏から外して、口布の縫いししろをアイロンで伸ばし、縫い代をすべて広げていきます。

襟はしとポケット口布を入れ替えて元のポケット布を襟はしの裏側に使います。

入れ替えた比較的きれいな部分をポケット口布の新しいポケット口布にする

ポケット口布と同じ幅の分だけカットした襟端を切り取ります。

ポケット布と入れ替えた箇所の続きであるポケット部分は、襟の裏側にくる仕様となります。

また、新しく交換したポケットの布地を、そのまま新しいポケット布として使用します。

新しいポケット布は若干薄くなっています。

このポケット布はもともと襟布(えりぬの)であったため、一部に薄くなっている箇所があります。そのため、接着芯で補強した上で、ポケット布として付け替える作業を行います。

新しいポケット布の縫い代をアイロンで折り込んで、ポケット布を完成させます。

まず、ほどいた位置に縫い代を折り込んだ状態のポケット布を挟み込み、ミシンで押さえていきます。

ポケット布の両端をミシンでコの字型に縫い込み、ポケット口はこれで完成です。

ポケット縫い付け位置には、もともとの擦り切れた部分が少し見えてしまっていますが、手を差し込むポケット口の方は布目がしっかりしていて、接着芯でも補強されているため、これで当分は安心して着られます。

半纏襟の補修方法

続いて襟の補修を行います。

長年の愛用により、肌に触れる部分は擦り切れてボロボロの状態です。先ほどポケットの口布を作成する際に、襟を外した際の一部を切り出して使用したため、その切り替え部分が襟の裏側にくるように調整して縫製を進めます。

 ここで襟の状態をほどいてよく見てみましょう。

襟の状態を観察
  • 肌にあたる襟周囲、襟の折り返し点が非常に擦れている。
  • 首元も、特に襟の破れがひどい
  • すでに破れた部分が手縫いで何度も修繕されている。
  • 襟の表より裏側の方が綺麗な状態である。
  • 縫い代をほどいてみると、縫い代の部分は綺麗な状態を保っている。

大まかな状態が見えてきました。

この問題点をプラスの部分、マイナスの部分と分けて考えていきます。

1.マイナスの部分

肌にあたる襟周囲、襟の折り返し点が非常に擦れて破れている

一番手が触れる場所であり、日常的な動作の中で最も負荷がかかる箇所ですね。約1cmの破れであれば、以下の方法で補修するのが一般的かつ効果的です。

  1. ダーニング(補修刺繍)
    破れた箇所の周囲を、似た色の糸で細かく格子状に縫い合わせる方法です。あえて目立つ色の糸を使ってデザインとして楽しむこともできます。強度が必要な場所ですので、裏側に薄手の接着芯を貼ってからダーニングすると、より丈夫に仕上がります。
  2. 当て布(パッチワーク)
    破れた部分の裏側から、共布や似た素材の布を当てて補強します。1cmの破れであれば、少し大きめにカットした布を裏からあてがい、表からまつり縫いをするか、ミシンで叩き縫い(ジグザグ縫いなど)をすると、摩擦に強い補強になります。
  3. 補修用シートの使用
    アイロンで接着できる「補修布」を裏側から貼る方法です。手軽で厚みが出にくいのが利点ですが、頻繁に脱ぎ着する場所のため、端から剥がれてこないよう、接着した後に周囲を軽く縫い留めておくと安心です。

一番のポイントは、破れている箇所だけでなく、その周囲の「生地が薄くなっている部分」まで含めて補強することです。そうすることで、次にまた同じ場所が破れるリスクを大幅に減らすことができます。

首元も、特に襟の破れがひどい

すでに破れた部分が手縫いで何度も修繕されている。

上記2点は共通しているので同時に解説します。

愛用して着ているものは、多少破れてもなんとか自分で修繕して着用したいという人の気持ちが表れています。

この半纏も同じように、何度も何度も破れてしまったところを修繕した跡がうかがえます。

こういった修繕した自分で繕うとする手縫いの部分があるからこそ、この半纏はこれ以上ひどくならずに今の状態を保っています。

ぜひとも、また同じような気持ちで着ることができるようにすることが私たちの務めです。

2・プラスの部分

襟の表より裏側の方が綺麗な状態である。

画像では残せませんでしたが、全体的に襟の表側よりも裏の方がきれいな状態で残っています。

そこで今回は、この表と裏を逆にして襟を付け直すことを考えていきます。

縫い代をほどいてみると、縫い代の部分は綺麗な状態を保っている。

襟の全体を解いてみたところ、縫い代部分は傷みもなく、非常に綺麗な状態が保たれています。

この縫い代のコンディションの良さを活かし、以下のようなリメイクや修繕の方向性を検討します。

  1. 新たな折り目として活用する
    現在の縫い代をそのまま新しい「端」として利用することで、生地の厚みを抑えつつ、ほつれにくい綺麗な仕上がりを目指します。
  2. 縫い代を「見せる」デザインへの転換
    あえて縫い代を内側に隠さず、ステッチを工夫してデザインの一部として取り入れることで、既製品とは異なるオリジナルの表情を生み出します。
  3. 芯地を入れ替えて補強する
    綺麗な縫い代をベースに、新しい芯地を適切に配置し直すことで、襟の立ち上がりを美しく整え、型崩れを防ぐ構造に作り変えます。
  4. 縫い代の分量を調整してリサイズする
    縫い代が綺麗な状態であることを活かし、必要に応じて襟の幅や形状をわずかに変更しても、生地に負担をかけず自然なラインに仕上げることが可能です。

この縫い代のポテンシャルを最大限に引き出し、元の生地の良さを損なわない最適な仕立て方を具体的に詰めていきます。

3・プラスとマイナスを生かした実際の補修方法

ポケット布の修繕方法で交換した部分を切り取った部分に縫い足しておきます。

この継ぎ目のみえる方(はずしたポケット布を縫い合わせたほう)が今度は襟裏として使います。襟が元の長さになるようにポケット布の縫い代の半分を切断した布と縫い合わせておきます。

襟が元の長さになったことを確認したら左右の襟を入れ替えて縫い代どうしを中表に合わせて元の縫い代部分を揃えます。

この襟の前後の縫い代、襟の縫い代同士を中表に合わせて、元々あった縫い代の半分の(1㎝なら5mm、7mmなら3.5㎜)縫い合わせます。

 縫い合わせた襟の縫い代は 5mm 程度と少なくなっていますが、アイロンでしっかり縫い代を割っておきましょう。

元々のすり切れた中心の位置は、すり切れて弱くなっている中心部分ため、両端の縫い代部分に移動させて縫い代としますが、その縫い代部分が弱くなってしまいます。

そこで次に縫い合わせた襟全体に接着芯を貼り付けます。

このとき注意することは、接着芯を貼り付けることによって襟の部分が硬くなってしまわないようにすることです。

接着芯はあくまで擦り切れた部分の補強のためであり、硬くない、柔らかい薄い接着芯を使いましょう。

4・仕上げ

最後に襟が一枚になったところで元の半纏に襟を縫いつけていきます。

1・まずは、先ほど作り直した襟の全体の縫い代を折り曲げていきます。

最初の元々の襟の縫い代が1cmあったので、それと同じようにアイロンで1~1・5cmづつ縫い代を折り曲げていきます。(このとき、すでに破れていた位置などは擦り切れてしまって足りない場合もあるので襟幅に合わせて縫い代は多少少なくてもいいので調整していきましょう)

2・次に半纏の表側と襟の表側を中表にあわせて、ミシンで縫い付けていきます。

襟の合わせ方

①半纏の後ろ中心と襟の中心を合わせてピンを打つ

②元の襟の端位置と半纏の襟が付いていた位置を合わせる

③後ろ中心から少しづつ縫い代を合わせてピンをうち、襟の長さが足りなくなったら襟の縫い代を0.5cm出す

(途中、半纏の紐がとれているので必ず元の位置に紐を挟んでミシンをかける)

④反対側も後ろ中心側から少しづつ合わせていく

(ここも同じ位置に紐を挟む)

⑤全体にピンを打ったらしつけをかけてミシンで縫う

このとき、両端の縫い代は折りまげておきましょう。

3・最後に襟の裏をまつる。

最後に襟の裏を、針目が目立たないように縦まつりでまつっていきます。

襟の裏をまつり終わったら、表と裏の境目の部分に隙間ができているので、この部分も目立たないようにまつっていきます。

これで完成です。

見た目がだいぶ整ってきました。ポケット口もボロボロの部分が隠れ、襟の周辺もすべてきれいに元の状態に戻りました。

これで当分の間、またこれを着られそうです。大事な服はいつまでも長く着られるようにしたいものです。

お手持ちの半纏がボロボロになってきたらぜひ挑戦してみてくださいね!

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ABOUT ME
さぶりん
さぶりん
生涯学習洋裁インストラクター
1967年霧島市生まれ。文化服装専門学校卒。現在は洋裁教室を行いながら、ボランティア活動など幅広く活動中。2022年10月よりブログを開始。家庭で洋裁を行う方法について随時発信中
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