学生ズボンのウエストを詰める方法
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【洋服リフォーム】学生ズボンのウエストを3cm自分で詰める方法♪

さぶりん
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ズボンのウエストがゆるいと、着心地が悪く、見た目もだらしなく見えてしまいます。

特に成長期のお子さんの学生服の場合、ウエストサイズが合わなくなることはよくある悩みです。買い替えるのはもったいないし、かといって自分で直すのは難しそう…と思っていませんか?

ご安心ください。学生服のズボンは、自分でウエストを詰めることができます。

特に、後ろの中心部分を調整する方法は、最も一般的で、比較的簡単に行える方法です。

一度やり方を覚えてしまえば、いつでもジャストサイズに調整できるようになります。

この方法をマスターすれば、買い替えのコストを抑えられるだけでなく、お子さんが安心して快適に学生生活を送れるようになります。

この記事では、ミシンを使って学生服のズボンのウエストを後ろ中心で詰める方法について、写真付きでわかりやすく解説していきます。

裁縫初心者の方でも挑戦できるよう、一つひとつの工程を丁寧に説明しますので、ぜひ最後までご覧ください。

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準備するもの(材料)

リッパー(縫い目をほどく道具)または目打ち

小挟み

待ち針

定規(竹尺)

チャコペン(印つけ用)

針と糸(服の色に合わせる)

ミシン(あると仕上がりがきれい)

アイロン

学生ズボンを詰めるための全体的な流れ

お直しをするときの基本的なルールは、ほどいた順番の逆に縫い直すということです。これを間違えなければほとんどの縫い直しはできるのではないかと思います。

今回の学生ズボンはウエストの後ろ中心で縫い直す作業になりますので直す工程としては以下の通りになります。

学生ズボンのウエストを3cm詰める手順

① 後ろ中心のベルト通しをほどく

② 後ろ中心からほどく長さの4倍程度の縫い代をぼどく

③ 後ろ中心の縫い代にアイロンをかける

④ 後ろ中心で詰めるウエスト寸法に印をつける

⑤ ④で印をつけたところをミシンで縫う

⑥ 最初に縫われていた後ろ中心の縫い目をほどく

⑦ アイロンで縫い代を割って浮いた縫い代を落ち着かせる(縫い代が多い場合ははさみでカットする

⑧ 最初にほどいたベルト通しの上部をミシンをかける

⑨ ウエストベルト見返しをミシンをかける

⑩ ベルト通しの下部をミシンをかける

⑪ 後ろ中心側の後ろの裏部分をまつる

学生ズボンのウエストを後ろ中心で3cmつめる方法

さてここからは具体的に学生服のズボンを直す方法について解説していきます。

まずはほどく手順のほうからみてみましょう。

学生ズボンのウエストの具体的な補正方法

後ろ中心のベルト通しをほどく

後ろ中心にあるベルト通しを外します。

ほどくときには表側の布を傷つけないように裏側からほどいていきます。

外したベルト通しはなくさないように待ち針等でトレイに保管しておきましょう。

後ろ中心から詰めたい長さの4倍程度ほどく

ほどく目安は詰める寸法の4倍程度となりますが、目安としてほどいたベルト通しの両サイドのベルト通しの2㎝手前まではほどいても大丈夫でしょう。

それ以上ほどいてしまうと縫い直す時に両サイドのベルト通しにぶつかってしまい、余計な手間がかかるため極力縫い直しのないように2~3㎝手前までほどくようにしましょう。

ほどいた後ろ中心の縫い代をまっすぐにアイロンをかけます

ウエストがほどけたら後ろ中心の折り目を伸ばすためにアイロンをかけます。

そのまま二つ折りの状態でウエスト部分に詰める寸法3cmの1/2寸法に印をつける

合わせて3cm詰める寸法になるため、半分に折った状態ではウエストで1,5cmをとり、股下にむけて自然と縫い目がなじむようにチャコで印をつけます。

できれば20cm程度の長さまで線を引いておきましょう。

縫い目が青色、詰める寸法が赤色

ウエスト上部はベルト布とベルトの見返しとなるため同寸法のまま後ろ中心の縫い目から同じ寸法で平行に1,5cmに印をつけます。

※詰める寸法が1cm程度と少なければ縫い目のラインはもっと短くてかまいませんが、4cm~5cm詰める場合には線(赤色)をもっと長くして自然と元のミシン目につながるように注意が必要です。(この場合はヒップ寸法もかなり狭くなるため、ヒップが入るかの確認も必要です。)

後ろ中心の柄を合わせる

これはチェック柄のため、後ろ中心で柄合わせがしてあります。チャコで印をつけた位置をミシンで縫う前に柄を合わせて待ち針を打ちます。

ここでは柄合わせは縦地よりも横地の柄に合わせていくことが良いでしょう

右ズボン側の柄
左ズボン側の柄

初心者の方は待ち針で印をつけた位置にしつけ糸で仮縫いをして左右の柄があっているか確認してからミシンをかけるようにしましょう

柄合わせは横地の目がつながり良くなるように待ち針をうち、中心のチャコのラインに合わせて細かく入れておきます。

柄の境目で柄合わせ
後ろ中心にチャコの位置でミシンでかけていきます。
ミシンは合わせて2回かけます。

1回かけたときに一度表から柄合わせが合っているか確認をします。
合っていれば続けてもう一回同じ位置にミシンをかけます。(柄が合っていなければここで一度ほどいて修正しておきましょう)
チャコの印に合わせてミシン
表から柄の確認

縫い目は自然と元の縫い目につながるように少しカーブをかけながらミシンをかけていきます。

以下の画像では黒の点線では元の縫い目とつながりが悪くなってしまいます。赤い線は直線気味なので元の縫い目と合わせる位置は自然と元のつながりになるようにミシンで縫い合わせることが重要です。

縫い合わせる時には下図のように片方に折りたたんで縫います。縫い目が途中で途切れてしまうと表から見ると変なくぼみができてしまいます。

下図を参考に自然と元の縫い目につながるようにミシンをかけていくことが重要です。

元の縫い目と重なったら1,5cm~2㎝程度は糸がほどけないように重ねて縫っておきましょう

後ろ中心のもとの縫い目をほどく(下画像赤色)

後ろ中心には元の縫い目ミシンと、新しく詰めた位置にミシンをかけてあるので外側の縫い目をほどいていきます。

元のミシン目も2本塗ってあるので元のミシン目は2本とも外して3cm詰めたミシン目だけを残します。

学生ズボンの後ろ中心は片方がチェーンステッチで縫われていることが多いので、左右の縫い目を見てチェーンステッチになっているほうからほどけばするすると簡単にほどけていきます。(2回縫ってあるので2本ともほどきましょう)

Q
チェーンステッチとは?

一般的な縫い方であるシングルステッチ(本縫い)が、生地の表と裏で糸を交差させて縫うのに対し、生地の裏側の縫い目が鎖(チェーン)のように見えることが特徴です。

チェーンステッチは、その鎖状の構造ゆえに「簡単にほどける」という特性を持っています。

これは、縫い目の端にある糸を一本引っ張るだけで、まるで編み物がほどけるかのように、一気に縫い目がほどけてしまう仕組みになっています。

ほどいた後ろ中心の縫い代をアイロンで割ります

中学生や高校生は成長期で体がぐんぐん大きくなっていきます。そのため詰めた縫い代は可能な限り残しておいて、次にきつくなった時にはまたすぐに広げることができるようになるべくそのままの状態で布を残しておく状態が理想的です。

後ろ中心の縫い代の始末について

 後ろ中心の縫い代がウエストで片方で1,5cm広くなりますが今回は広くなった縫い代を切り取らすに後ろ中心の縫い代は幅広のままにしておきます。

縫い代が収まりきらないくらい広い場合は股下縫い代を広げた寸法程度程(今回なら1,5cm)縫い代をカットします。

カットした場合は布端の処理が必要なため、ロックミシンをかけるか端ミシンをかけて布のほつれを防ぎましょう。

ベルト通しをつけ直す(赤色→)

後ろ中心にほどいたベルト通しの上部をつけていきます。このとき他のベルト通し(画像白色⇀)と同じ高さになるように高さを確認します。ウエストベルトの見返しと一緒に縫わずに見返しは伸ばしたままミシンで縫います。

ベルト布の見返しを元に戻し、ほどいた長さを縫い直す。

ベルト布を元に戻し、ウエストのほどいた縫い目(下図赤色線)を待ち針で止めて表からミシンで縫い直します。

最後に残りのベルト通しの下部分ををウエスト部分につけていきます。
ベルト通しはベルトを通すためにつけるため中に十分なゆとりをもってつけるようにしましょう。

最後に仕上げアイロンをかけます。

また繰りの縫い代にもう一度しっかりとアイロンをかけて糸端がでていないか、ベルト通しがずれていないか点検をしてみましょう。

詰め幅が多く、縫い代が多い場合

ウエストを詰める寸法が3cmと少ないときには気にならなかった縫い代ですが、5cm詰めたり、6㎝詰めたりするときもありますよね。

なぜなら、中学生などはとくに成長期の子供たちのことを考えて大きいサイズを購入してしまい、あまりにも大きくて困ってしまうパターンです。

こういう時には縫い代は思い切って切ってしまうことも必要です。

多すぎる縫い代ははさみでカットする

ただしあまり少ない縫い代にならないように詰めた寸法の分だけ裁断するようにしましょう。

裁断した後は布の端が切れっぱなしにならないように布端の処理をしておく必要があります。

以下の3つの方法を使って縫い代の処理をすることを推奨します。

縫い代の始末をする方法

1 ロックミシンをかける

2 ジグザグミシンをかける

3 端ミシンをかける

どの方法が可能か見ていきましょう。

1 ロックミシンをかける

定番ともいえるロックミシンです。自宅にロックミシンがある場合はロックミシンを使いましょう。

ベルト部分は縫い代がみえないので始末をする必要はありません。

ベルトの部分をさけてズボンのみにロックミシンをかけていきます。

このとき、もとのロックミシン目とつながり良くなるように2㎝程度重ねてロックミシンをかけ、ロックミシン糸を多めに残しておいて、最後は結んで糸を切り取るか、ループ返し等を使ってロックミシン目の中に残り糸をとおして切り取りましょう

ロック糸を際で結びカット
ループ返しでロック糸の縫い目に通す

2 ジグザグミシンをかける

家庭にロックミシンがないのは当たり前で、ロックミシンがないからとあきらめてはいけません。

家庭用ミシンには何でも縫えるように様々な機能が付いています。

これは30年以上前から使っているミシンです。機能が豊富ですべて使い切らないくらい縫い方の種類がのっています。

今回はこの中からジグザグミシンをかけるアタッチメントを使ってジグザグミシンをかけていきます。

Q
アタッチメントとは?

ミシンのアタッチメントとは、縫製作業を補助する効率や仕上がりを良くするための専用部品やパーツをいいます。

直線縫いから別の縫い方に変更するときには必ず縫い目の確認をしておきましょう

この家庭用ミシンでジグザグミシンをかける前にはジグザグミシンのかかり具合がどのようになるのかしっかりと確認しておくことが大事です。

送り目とかがり幅を確認して、適切なサイズを決めたら、はさみでカットした部分にジグザグミシンをかけていきます。

ロックミシンと2㎝ほど重なったらジグザグミシンを返し縫して糸を切ります。

3 端ミシンをかける

自宅に直線縫いミシンしかない場合も安心してください。直線縫いだけでもはさみでカットしたあとの始末はできます。

はさみでカットした端を5㎜程度折り曲げてその上を直線縫いのミシンをかけていきます。

ロックミシンのかかっているところまできたら自然と折り曲げるのをやめて返し縫いをして糸を切りましょう

まとめ

  • 学生ズボンのウエストは自宅で簡単に詰められる
  • 後ろ中心部分を調整する方法が最も一般的で初心者向け
  • 準備物があれば裁縫初心者でも安心してチャレンジ可能
  • 詰めすぎた場合でも、縫い代を広げることで再調整が可能
  • 仕上げはしっかりとアイロン・縫い代の処理でプロ仕上げに

成長期の子どもでもサイズ変化に対応できる学生ズボンのウエスト調整法。

やり方を覚えれば、買い替え不要でコストも節約でき、学生生活を快適にサポートできますよ。

まずは手持ちの道具をチェックして、ウエスト詰めにチャレンジしてみましょう!

ミシンがなくてもジグザグミシンや直線縫いでも対応可能です。

さぶりん
さぶりん
ロックミシンの糸のほどき方とロックミシンの使い方
ロックミシンの糸のほどき方とロックミシンの使い方
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ABOUT ME
さぶりん
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生涯学習洋裁インストラクター
1967年霧島市生まれ。文化服装専門学校卒。現在は洋裁教室を行いながら、ボランティア活動など幅広く活動中。2022年10月よりブログを開始。家庭で洋裁を行う方法について随時発信中
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